
Q:まず、コンピレーションの完成おめでとうございます。このCDにはNicolaの新曲の「Groovy Samba」が入っていて、しかもニュー・アルバムの『Rituals』には収録されていない、特別のエクスクルーシヴ曲ということですね。どういった経緯でこのナンバーが収録されたのですか?
松浦俊夫(以下M):この7月中旬にNicolaがアルバムのプロモーションで来日して、DJツアーをやることになってオーガナイズを引き受けたんですよ。そういった話が持ち上がった時に、僕もこのコンピの選曲をやり始めてて、たまたまその話をNicolaにしたところ、「新曲があるから、どう?」って言われて、3曲ほど候補で上がってきたんですよ。で、聞くとそれらはアルバムとは別のテーマのものみたいで。
Nicola Conte (以下N):うん、これはSergio Mendesのカヴァーで、完全なジャズ・ボッサの演奏となってるんだ。アルバムとはややテイストの違う曲なので、『Sketches Of Samba』というEPにまとめて出そうかなと思っているんだけど、CDとして聴けるのはこれが世界で初めてになるよ。
Q:Nicola以外ではSimone Serritella (ボローニャ出身で現在はロンドン在住)のBig Bangによる「Summer Fields」も入っていますね。やはり、そうしたイタリア出身のアーティストの作品を意識したのですか?
M:もちろん意識はしたのですけど、ただ古いジャズとか映画音楽ならいろいろとイタリアには面白い音楽がありますけど、ことコンテンポラリーな音楽に関して言うと、今回のコンピにマッチするものがなかなか見つからなくて、そこが一番苦労したところですね。
ですから、そこに縛られ過ぎないようにして、結果的にはイタリア以外の国のものもたくさん入ることになりました。
Q:最初と最後はIvano Atzoriというアーティストの作品で、これはイタリアの方ですよね?
M:ええ、イタリアの女性歌手です。実はこの「Strada Infinita」というのは、Alfa RomeoのCompetizioneの為に作られた特別な曲なんですよ。
Q:へえ〜、それは凄いですね。しかも、とてもいい曲ですよ。なんかオペラみたいに高貴で荘厳で、オープニングとエンディングにふさわしいというか・・・Competizioneの高級なイメージに合ってますよね。で、今回の選曲ではどういった流れで行いましたか? 例えば、最初に車のイメージをもらって、それに沿ってイメージを膨らませていったのか、それとも実際に出来上がった車に乗って、それからインスピレーションを得ていったのでしょうか?
M:まずは漠然としたイメージの中でいくつかの曲のパターンを作っていったんですね。テンポの速いのから遅いの、ファンキーなものから落ち着いたものまで。で、その後にそうした曲を車を走らせながら実際にカーステで聴いていったんです。今回の選曲で大事な点は、車の中でどう聴こえるか、どう鳴るか、といったところだったので。外から車を見て作るんじゃなく、車の中で聴いてどうなのかっていうか。Alfa Romeoって、エンジンの音が凄く大事な車だけに、音楽だけじゃなく、そのエンジン音とどう調和するかとか、車窓の風景とのマッチングとか、細かい点まで気を遣いましたね。 |